土を使わないハイドロカルチャーとは
ハイドロカルチャーのしくみ
土に代わる画期的な素材
ハイドロカルチャーはドイツで生まれの栽培方法で、植物は、レカトンと呼ばれる直径約8mm程度の丸い粒で植えられています。これは粘土を粒状にして焼いたもので、見た目はレンガの様な赤茶色の粒です。しかし、よく見ると軽石のように無数の孔が開いていて軽く、この穴の中に、水や空気を含むことができるため、植物は安定した生長ができます。
また、私たちは 数十年に渡るハイドロカルチャーの栽培の中で、さらに研究を深め、より根の張りが良く元気に育てる為、2つの素材をブレンドしています。
空気をきれいにする効果を最大に
植物の根の量を増やすことは、植物の生長を促すばかりでなく、私たちの暮らす室内空間を浄化してくれる作用も向上します。
観葉植物はただ見るだけではありません、植物が元来持っている能力を開放してあげることで、私たちの暮らす空間はより良いものへと変えられます。
取り込まれた外気には、二酸化炭素以外にも様々な物質が含まれており、これらは根に送られ分解されます。そしてまた水と共に運ばれ、運ぶ役割を終えた水分がまた気孔から放出されるというサイクル繰り返します。
この蒸散の働きにより放出される水分は、蒸留水と同じきれいな水分であり、このことから自然の加湿器とも考えられます。
ハイドロカルチャー・プラネットソイルによる蒸散能力は土植えの植物よりも格段に高く、植物の持つ空気浄化機能を最大限に引き上げることができます。
土の劣化よる植え替えは不要です
本来の自然であれば、植物が植えられている土には虫や微生物がいます。そしてその虫や微生物はその自然の中で生態系を作っています。例えばミミズは、土を掘り返し、その掘り返した土は、植物の根にとって柔らかく生長しやすい環境になります。
しかし、室内のこれが鉢植えとなると困った問題がおきます。室内でその生態系は維持することはできないのです。ミミズが掘り返さなくなった土は、日が経つごとにどんどん固く変質し、根が張れなくなります。今まで活動していた微生物たちも不活性化し、植物に必要な栄養素はどんどん土から無くなっていくばかりか、不要な雑菌やカビなどの温床になりかねません。
それを防ぎ、植物の健全な成長を維持するためには数年に1度、新鮮な土に植え替えなくてはならないのです。
例えばマンションで、土を買ってきて植え替え作業を行う事は容易ではありません。植替えの作業にはスコップ等の道具が必要で、作業自体も土や泥で汚れてしまいます。
そしてさらに大変なのはその土を処分することです。
土は、ごみとして分類されない為、ほぼ全ての自治体で処分ができません。公園に捨てることも禁じられています。自宅に庭があればまだ良いのですが、マンション暮らしの場合それもできません。その為、専門業者さんに有料で引き取ってもらうしかないのですが、それには土を購入するよりもずっと高い金額がかかってしまう事があるのです。
ところがハイドロカルチャーの場合は、この問題が発生しません。
無機質で粒状の素材であるため、土のように性質が劣化せず根の育成を制限しないのです。植物という自然を不自然な室内に取り込む為に、適切にカスタマイズされているのです。
また、虫がつきにくく、清潔感があるという事も室内では重要なポイントです。
ハイドロカルチャーという仕組みは人工的ですが、室内環境で育てる場合はむしろそれが自然であるとも考えられます。
ハイドロカルチャーでも、植え替えが必要な場合があります。
それは、植物が元気に根を伸ばしきって、さらなる成長させる空間が必要な場合です。一回り大きな鉢を用意しますが、それまで利用していた植え込み材は、洗って再利用が可能です。
誰でも見てわかりやすい水やり
鉢には、水位計と呼ばれるプラスチック製の計器がついており、水を入れると、計器の中にある赤い針がゆっくりと上がってきます。ちょうど針が計器の真ん中にある線に達したとき、水やりを終えます。どれだけ水が入っているのか、だれでもわかるので、経験も勘が無くても適切に水の管理ができます。
あげた水は、おおよそ5日から1週間かけて、ゆっくりと吸収され、針は下がっていきます。季節によって多少ちがうので、たまにチェックは必要ですが、およそそのくらいです。視覚的に状況が確認できるためとても安心です。
水位が下がっても、レカトンには多少の水分が含まれていますが、植物は空気に触れる機会が増え、さらに水を求めて伸び、生長しようとします。
ただ、継ぎ足しで水を入れると植物の生長が悪くなり、また、根が水に浸かりっぱなしだと今度は窒息して根腐れという症状が出てしまいます。
水位計を見て水やりですれば問題ありませんが、この点については少し注意が必要です。